師匠との出会い(弐)2009-01-02(Fri)

現在ボクと同行する釣り人の中で、一緒に釣行する回数が一番多いのは秋田の池田浩悦氏である。
ボクのフライフィッシングはその池田流である。
池田さんがどんな人かはまた後で書くこととして、池田さんとの出会いを回想してみた。

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ヤマメ35cm
ボクが池田さんを知ったきっかけは八戸市のプロショップ「イーストウッド」のおかげである。
誰しもそうであるだろうが、フライフィッシングに興味を持つとまず書籍を頼らざるを得ない。ボクが始めた頃は岩井さんが全盛期の頃で、どの本を見ても岩井さんが取り上げられていた。
そんな中で、イーストウッドに入り浸っていると「イケダサン」という名前が度々聞こえてくる。
キャスティングでも「イケダサンも・・・」、タイイングでも「イケダサンは・・・」、釣りの話でも「イケダサンが・・・」
一体誰なのか聞いてみると、お隣の秋田県のフライマンらしい。日本のフライフィッシングが普及し始めた1980年代~1990年代に多くの書物に登場していた方である。
イーストウッドには池田さんが載っている「アウトドアー」「ヘッドウォーター」「マインドアングラー」等があって、それを見せていただけたので大ベテランであることが判った。
本の記事を見るだけでもサクラマスや40cm前後のヤマメを何匹も釣っている。
イーストウッドの田名部さんから伺うには、尺以上のヤマメ・イワナを相当な数釣ってきているようだった。キャスティングやタイイングも凄いらしい。

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ヤマメ39.5cm

毎年末に、イーストウッド主催で池田さんのキャスティングとタイイングのスクール兼忘年会が催される。
その頃のボクは渓流魚にしか興味がなかったが、キャスティングは一生懸命練習していた。
イーストウッドへ行くと毎度のように店の横でキャスティングを教えてもらえたので、ほとんど毎日のように顔を出していた。おかげですっかりと常連の仲間入りになっていたため、ボクも参加しないかと声を掛けていただいた。
八戸でたぶん一番キャスティングが上手いであろうK君に「池田さんのキャスティングは凄い」と言わしめる池田さんのキャスティング講習会である。行きたいのはやまやまだが自分にはまだ早いような気がした為講習会へは参加しなかった。
確か忘年会だけ参加したような記憶があるが、何分初心者なので池田さんと話はほとんど出来ずにみんなの会話に耳を傾けていた。池田さんに会いに鷹屋敷さん、玉川さんなども集まっての話なので、聞こえてくるのはサクラマスの話が中心になっていた。
忘年会の翌日にはキャスティング講習会の後にイーストウッド店内でタイイング講習会がある。
タイイング講習の頃を見計らってイーストウッドへ出向くと、アクアマリンのタイイング講習中だった。講習料を払っていないボクは遠目でちらりちらりと見ているだけだった。
初めての出会いはそんな感じであった。

冬の間にARマキシマでビッチリとキャスティング練習をしたおかげで、キャスティングも少しはましになってきた。
フライもスピナー等のスタンダードパターンやウエットフライも巻くようになり、すっかり沢田系のアングラーになってきた。
そんなこともあり鷹屋敷さんと渓流をご一緒させていただけたのだが、鷹屋敷さんからも池田さんの釣りの凄さを聞かされた。鷹屋敷さん程の人が凄いというのだからボクには想像が付かない。

その年の年末も恒例のスクール兼忘年会があり、その時には忘年会からキャスティング、タイイングスクールも参加した。
緊張しながら池田さんからキャスティングとタイイングを指導して頂いた。
キャスティングはその時の自分の欠点を直す練習方法を教わり、タイイングはドライフライの重ね巻きの技術などを教えていただいた。
おかげで3シーズン目は飛躍的に向上した。
3シーズン目も鷹屋敷さんと何度かご一緒できたこともあり、少しは鷹屋敷さんの足手まといにならないようになってきた。
これなら池田さんとご一緒できるかもしれないと思い始めた。
その年の7月に鷹屋敷さんからのお誘いがあった。岡崎の平岩豊嗣氏が池田さんを訪ねてくるらしく、自分も行くから一緒にどうかと。

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高いバックキャストから目の前の木を跨いで、淵の流れ込みへプレゼンテーション

マインドアングラー誌に登場する達人が三人も揃うのだから是非とも行きたい。
でも大御所達と同行するには気が引けるのだが、カメラマンということで同行させてもらった。おかげで平岩さんともお会いすることが出来、平岩さんの釣りも拝見できた。
池田さんは平岩さんのガイド役に徹しているようで、ボクの前でロッドを振ることはなかった。
その晩の池田邸での宴会も参加させていただけたので、日頃から気になっていたドライフライフィッシングテクニックについて達人達からたくさん学ぶことができ本当にラッキーだった。
これがきっかけで池田さんにも顔を覚えていただけたので、「今度是非教えて欲しいのでご一緒願います」と池田さんに言うことが出来た。
9月に入り秋田の禁漁前日、念願叶って同行が実現した。

早朝に待ち合わせ場所で合流した。どんよりと曇って肌寒い日だった。
その流れは、川幅も10m程で一つの瀬やプールもスケールが大きい。
池田さんの一投目から度肝を抜かされた。
いきなり30mもある平瀬をロングキャストした。瀬の途中には低いけれども段差が幾つかあるので、普通の人ならその瀬を一つづつ切って釣りをするところだ。
それをいきなり一番上までプレゼンテーションするとは・・・
しかも4Xのティペットに結ばれた10番のスペックルドセッジは、流れの緩急のある段差を物の見事に交わしてナチュラルドリフトして自分の下まで流れてくるではないか。
この一投でこれからの一日、どんな事が起きるのかますます期待に膨らんだ。
瀬は小物しか着いていないようで、フライに時々小物がピシャリと反応する。
池田さんは全く合わせようとしない。大物一本に絞っているということが伺える。
池田さんに「こんなに長く流すんですか」と問いかけると、「瀬には小物しか付いていないから一度で長く流した方が時間が無駄にならないんです」との事だった。言われてみて納得がいった。一切の無駄を省いて大物の居そうなポイントをたくさん釣ることが大事なんだと。

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ヤマメ37cm

ボクはPENTAXの一眼レフMEスーパーを抱えて、尺物を釣り上げる瞬間を捉えようと目を釘付けにして見ていた。
初物は大きな淵をダウンでドライフライを流し込んで釣った。
9寸に少し掛けるサイズのヤマメだった。色は既に錆び始めていた。
過去に実績のある大場所では、見ている自分までドキドキし期待に胸が逸る。
しかしこの日は残念ながら大物と出会えずに退渓点まで到着した。
池田さんも今期最後の渓流釣りということもあり、期待はずれの釣果に落胆している。
これ以上この渓にいても期待できそうにないので、「ボクの行っている渓流へ行ってみませんか」と提案してみた。
大移動になるが時間はまだたっぷりとあるので、今年最後の渓流ということもあり二台で移動した。
先程の渓よりも一回りスケールが小さい渓だが、淵と瀬が交互に続き飽きさせない渓相である。
こちらの渓では魚の活性が良く、すぐに色鮮やかな9寸ヤマメが釣れた。
その頃にはすっかりとうち解け、池田さんにいろいろと質問も出来るようになった。

池田さんは「カメラは良いからもっとそばで見たら」と言ってくれた。
池田さんに張り付いてその動作をしっかりと勉強する。
無駄のない、流れるような動作。時々見せるシュートの鋭さが印象的だ。

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白泡の切れ目までは20yd

池田さんが何匹か釣った後にボクも竿を出すことになった。
たくさんのアドバイスを頂きながら、ボクもヤマメを釣ることが出来た。
夕方まで釣り、充実した渓流最終日が終わった。それが初めての同行であった。

その後は毎年のようにサクラマス釣りから渓流まであちらこちらの川を同行させて頂くことが出来た。
池田さんとの同行時に、サクラマスや尺オーバーのヤマメ、イワナを釣り上げるシーンを何度目撃したことか。ヤマメは40.5cmを頭に35cm以上だけでも数匹を写真に収めている。
昔から釣りの世界では魚篭持ちから入門することが習わしだが、池田さんと釣りをして魚篭持ちの大切さが判った。

おかげでボクも尺ヤマメとの出会いが増え、しかも一生に一度出会えるかどうかと言うサイズの大ヤマメ37cm、39cm、39.5cmを釣ることが出来た。
また、ライフレコードになるであろう68cmのコックチェリーサーモンも釣ることが出来た。

池田さんと交流するようになったおかげで、岡崎の平岩豊嗣氏とも交流が出来たのは嬉しいことだった。

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