Poultier2007-04-02(Mon)

ペゾンのスーパーパラボリックPPPシリーズのポルティエールは、日本の沢田賢一郎氏のデザインしたロッドである。

ポルティエールのコンセプトは日本の渓流で使いやすいロッドということで、7’1”でラインは#4指定になっている。

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ボクの持っている1987年のサワダカタログではスローアクションとなっており、「他のPPPシリーズよりもさらにしなやかに、デリケートに出来ています」と説明されている。1992年のマインドアングラーではミディアムアクションとなっている。
他メーカーのスローアクションとは違い、べなんべなんしたアクションではないため、一般的にはミディアムアクションという表現でもなんら問題はないのかもしれない。
実際に振ってみると、張りのあるスローアクションという感じであろうか。

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サワダでの発売は1986年からなのだが、どういう訳かペゾン社の歴代ロッドリストには1990年となっている。
沢田さんによるとプロトタイプの完成は1978年とのことなので、リッツが亡くなりマリオ・リカルディがチーフデザイナーになってから製作に取りかかったのだろう。
マリオ・リカルディも1977年以降スピードラインやミラージュなどのモデルを発表しているので、沢田デザインのロッドも同時期に開発を開始したのではないだろうか。

シャルル・リッツの「ハイスピード・ハイラインキャスティング」やロッドデザインに関する「ロングフレックス・ロングリフト」のエッセンスを持っている人間でなければ、パラボリックロッドの製作に関わることは出来ないだろう。
沢田さんは1974年に、ハイスピード・ハイラインキャスティングをシャルル・リッツ氏から直接伝授されている。
沢田賢一郎著「フライマンの世界(つり人社刊)」にその事が記されている。
シャルル・リッツの思想を継承した沢田さんならばPPPシリーズに名を連ねても何ら不思議はない。

ボクのポルティエールは1986年製で、グリップはシガータイプになっており、リールシートはリング&リングになっている。
このリングは細いタイプなのだが、後年幅の広いリングに変更されている。
また、フェルールの色がゴールドになっている。

話は逸れるが、PPPシリーズのミラージュも同じグリップとリールシート、フェルールを採用している。
スピードラインの1977年発売の初期モデルのリールシートも従来のペゾンによく見られるカップ&リングではなく、Hardyのようなビス止めのポケットにリングの組み合わせとなっている。
リッツ亡き後に、自分たちのロッドにオリジナル性を持たせたのであろうか。

ポルティエールはティップが太く、バットが細い、パラボリックの典型のようなテーパーになっている。
ロッドにライン負荷が加われば全体が綺麗に曲がる。
PPPコロラドもスローアクションであるが、それよりも更にデリケートで、精度の高いキャスティング技術が必要なロッドだとボクは感じる。
パワーゾーンを上手にコントロールし、ホールやポーズのタイミングやロッドを振るスピードなど全てがピタリと決まらなければ、ワイドループになってしまう。
しっかりしたキャスティングができれば、気持ちよいくらいのタイトループのスロースピードラインを伸ばす事ができる。
しかも15yd程のフォルスキャストになると、ゆったりしたストロークからトルクフルなループが伸び、25ydのプレゼンテーションもこなしてしまう。

PPPシリーズは個性の強いモデルが多いのだが、ポルティエールは沢田さんレベルのキャスティングが出来て初めてこのロッドの性能を引き出すことができるのではないだろうか。

正にPPPシリーズに相応しい名竿である。

追記:2010.4.17
1986年のアングリングを手に入れたところ、サワダの広告にポルティエールが載っていた。
そこにはスーパーマーベル・マーク1を日本の平均的な規模の渓流にマッチするようにデザインし直したモデルという説明書きでした。
PPPの切れ味の良さと、スープリューム・スペシャルの繊細さとを兼ね備えているようです。

Comments(2) | Trackback(0) | fishing Tackle

Comment

はじめまして。
ポルティエールをお持ちのようですね。
ボクのブログでは自分の思ったことを書いているので、他の人がどう思われるか気になっていました。
同じように思われる方がいらしてほっとしました。

ボクは未熟者ですのでスローアクションのロッドはシビアに感じる場面が多いです。
その点ファストアクションは多少の無理が利きますので安心感があります。
ポルティエールで、15メートル先の40ヤマメを平然と狙える精神力が付けばホンモノかな~と思っています。
いつになることやら・・・
また遊びに来てください。今後ともよろしくお願いいたします。

2007-06-25 23:42 | URL | ぷろぱがたー [ 編集]

はじめまして、私もポルティエ持ってます。
仰るとおりタイミングがずれるとメロメロに
なる位許容範囲?が狭い竿だと思います。
4番ラインですと少し軽く感じますので
WF‐5Fで使用しております。
ポルティエはデュボスのデザインと思ってました。
北に住んでおりますので魚サイズは割りと
大きいですが40cm位までなら問題なく
取れる竿ですね。
もう、ペゾンは中古でしか手に入りませんのが
サワダ扱いだった時期のものは大切に
使って行きたいものですね。

2007-06-25 21:07 | URL | ドライフライ [ 編集]

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