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三月の儀式2007-03-25(Sun)

暑さ寒さも彼岸までというように、春のお彼岸の頃は穏やかな日に恵まれることが多い。
ボクは毎年この頃にドライフライの釣りをするのが習わしになっている。
時期的にはウエットやニンフに分があるのだが、「ドライ初め」をすると決めている。
釣果云々よりもドライフライの釣りを愉しみたいのだ。

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ドライフライといってもライズを狙うような釣りはしない。
渓流の釣り上がりだ。フライもミッジは使わずに16番かせいぜい18番のスピナーを使う(←追記 よく調べたら#14かせいぜい#16でした。すみません)。毎年これで1匹2匹は釣れている。
一番良い時間帯にあわせて出かけるので、現場に着くのはお昼近くになる。

20070325084755.jpg

今冬は雪が少ないと思っていたが、山は思った以上に雪が多い。
3月に冷え込んだため、その時降った雪が残っているようだ。

ここ数年、この日にする儀式がある。
山の神と川の神に御神酒をお供えして、一年の釣りの安全をお祈りすることにしている。

実は今回は他にも目的がある。
最近新調したジーニアスロッドの魂入れだ。
新作のハニーブレッド7‘1“#3/4のミディアムアクションロッドなのだが、今日が使い始めである。
この竿で初物を釣ることと、写真を撮るという二つの使命があった。
使い始めでボーズになると縁起が悪そうなので、是非とも魂入れを成功させなければならない。

除雪で盛り上げられた林道脇の雪山から雪の斜面を尻を付いて滑り降りる。
御神酒を川へ流してから釣りの支度をする。
なんだかんだとしていたら11時半を過ぎていた。
曇り空で少しだけ風がある。気温は5度位だろうか。お日様でも出てくれれば良いのだが。

雪に埋もれた渓流をドライフライでのんびりと釣り歩くのは実に爽快だ。
流れも非常に穏やかで、ひっそりと静まりかえった山の中は心が和む。
この時期しか味わえない釣りなのだがボクはこの雰囲気が大好きだ。
静かな流れはまだ眠っているようだが、少しずつ目覚め始めている。
真っ白い雪の上にクロカワゲラが蠢いていたり、水たまりのような流れの上にユスリカが舞っていたり。魚もそれらにつられて動き始めているに違いない。

NEWロッドは思った通りの素直なアクションだ。今日は4番ラインを着けている。
ゆったりとしたストロークで振ると気持ちよくラインが伸びていく。
フライは#16のスペントバジャーだ(←追記 よく調べてみたらショートシャンクの#14でした。すみません)。例年このフライにお世話になっている。
この時期はプールが狙い目なので、魚影を探しながら竿の感触を愉しみつつのんびりと歩を進める。
ここには絶対にいるだろうと思われるプールを幾つか流してみたが反応がない。
雪の上には数日前に歩いたと思われる釣り人の足跡が残っていた。
あまりにも反応が悪いので、お昼過ぎに一度川から上がった。

既に魚が釣られた後なのだろうか。それともウエットなら釣れるのだろうか。その後どうするか思案しながらおにぎりをほおばる。

ハニーブレッドの魂入れをしなければという思いと、「ドライ初め」で1匹釣るという課題があるのでもう少しドライフライをやることにした。

気を取り直して再び川へ舞い戻る。

川へ降りるとお日様が出始めた。吹く風も先程と違って暖かくなった。
これはチャンスと思いプールを慎重に観察する。
15m程の長さの絶好のプールがあった。流れの緩くなる真ん中あたりにショートシャンク#14に巻いたスペントバジャーを浮かべる。
一投したところ淵の底近くの流れの中に揺らめきが見えた様な気がした。
「魚?」と思い目を凝らすと、やはりそのようだ。フライは既に投じられており、今まさに魚の居るあたりに差し掛かろうとしている。
「出てくれ」と思ったのとほぼ同時に、魚がゆっくりと浮かび上がってきた。
水面まで浮上しフライをついばんだ。
ゆっくりと合わせたがなんのショックもなく空振りした。
確実だと思ったのだがくわえていなかったのだろうか?
魚はゆっくりと元の場所へ戻っていった。姿は見えなくなったが、まだ可能性はある。

もう一度同じ流れにフライを浮かべる。
「もう一度出てくれ」と祈るようにフライの流れるのを見守っていると、先程と同じようにヤマメがゆっくりとこちらに向いながら浮かんできた。
三角形の口先が水面に突き刺さり、フライを捕らえた。
魚が沈むのに合わせてロッドを立てると、ヤマメが身もだえた。
「良し、フッキング成功だ。」
サイズも良さそうだ。ばらさないように慎重にいなしてランディングネットへと導く。
ハニーブレッドはミディアムアクションでもしっかりとした腰があるようだ。
無事ネットインすることが出来た。
まだ冬の装いなのだが、厳しい冬を過ごしたたくましさが感じられる雄ヤマメだった。

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写真撮影に適した場所を探し、コンデジと一眼レフで撮影した。
撮影が終わると、再びお日様も隠れ風が冷たくなった。
これで二つの課題が達成した。
目標達成したので、その後はウエットフライに切り替えた。
500m程釣り上がってから場所を移動することにした。

少し下流へ戻り、今度は7‘7“#4/5のホスキンスプロトタイプを使う。
長いプールの流れ込みにアップストリームでウエットフライを漂わすとグンとアタリがでた。
フライのあるあたりで魚の揺らめきが見えたので魚に違いない。
ロッドを立てると根掛かりのようになった。
「あれ?勘違いか」と思った途端、グングンと躍動感が伝わってきた。
「ヨシッ」と思い、にやりとした途端にフライが抜けてきた。
リードフライは#14なので刺さりが悪かったのだろう。
外れた後に、驚いた魚は水面でジャンプして流れに消えていった。
先程釣ったのと同じくらいの魚だった。
んー残念だ。この魚も獲っていれば満足だったはずなのに。

その後はアタリもなく4時過ぎまで竿を振って川から上がった。
正味4時間程の釣りだったが、2匹の魚と出会えただけだった。
条件は良くなかったのだろう。
それでも良いサイズのヤマメを釣ることが出来たのはとてもラッキーだった。
きっと、ドライフライの神様が味方してくれたのだろう。
釣りたい一心が通じたのではないだろうか。

それにしてもハニーブレッドはなかなか良さそうだ。
今日は15yd程までしかラインを出さなかったが、まだまだ余裕が感じられる。
今日使った感じではかなり気に入っている。
軽快なドライフライアクションだがいざとなればウエットにも使える。

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ペゾンのポルティエールやKenSawada ARオリエンタルと同じような性格のロッドだが、ポルティエールよりもティップが繊細な為、近距離のコントロールが驚くほどし易い。
そしてオリエンタルよりもバットがしっかりした感じがする。
両方を合わせたようなアクションといえばよいのだろうか。
なにぶん3時間ほどしか使っていないため、もう少し使い込んでからでないとハッキリとしたことは言えないが、ボクの今年の渓流のメインロッドになりそうだ。

まずは儀式も無事完了したので、雪代が納まるまでドライフライの釣りはお休みだ。
これで心機一転本流の釣りをすることができる。
雪代が入り始めればいよいよパワーウエットだ。
まもなく本番がスタートする。

PS・この時使ったハニーブレッドが後のTALISMAN Angeliteになり、ホスキンスプロトタイプがTALISMAN Supersevenになりました。

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