Pezon et michelの事2007-03-24(Sat)

ボクはPezon et michelが好きだ。おかげでペゾンのことについていろいろと調べることになった。

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ペゾン好きが高じて、70年代から92年までのペゾンロッドを何本か所有している。
ペゾンに関しては、ペゾン社のサイト情報(現在は釣り部門は掲載されていない)や沢田賢一郎氏の書物、シャルル・リッツ著「ア・フライフィッシャーズ・ライフ」など数々の文献を参考にしています。それら以外にも、ペゾンに詳しい方々からの情報を整理し、自分なりに考えた見解なので正確性に欠けている事柄も多分にあると思うのでご了承願いたい。

「Pezon et michel」はフランス製のバンブーロッドで、ハイスピードハイラインの考案者シャルル・リッツがデザインしたパラボリックアクションが有名なロッドメーカーである。
歴史は非常に長いようであるが、ボクはシャルル・リッツがロッド造りに参加してからのロッドに興味があるためそれ以前のモデルには疎い。
パラボリックアクションのモデルといっても何種類かあるようだが、その中でも「スーパーパラボリックPPP」シリーズというモデルが特に気になっている。

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「ファリオクラブ」はシャルル・リッツが自らのためにデザインしたものだが、他のモデルは各地の名フライマンの要望に合わせてシャルル・リッツがデザインしたものだ。
各人の釣りスタイルに合わせて、個性的なモデルがラインアップされている。

ペゾンは、日本では沢田賢一郎氏が1974年にシャルル・リッツ氏からハイスピードハイラインキャスティングを伝授されたのをきっかけにプロショップサワダから販売された。
後年では並行輸入されたものや、他店でも取り扱いがされているが、現在バンブーロッドは生産していない。

PPPシリーズのペゾンのロッドは1949年に発表されて以来、徐々にラインアップが増えていった。
しかし同じモデルでも年代により違いが見られるようだ。
Hardyなどにも言われることであるが、竹材の品質が低下したことも起因していると思う。それ以外にもブランクの寸法や部品などにも細かな部分で変更されているようだ。
製造に携わるスタッフに変化があったものか、会社の体制が変わったものかは不明である。

70年代のロッドとそれ以降のロッドはアクションが違うという話も良く聞く。
シャルル・リッツが亡くなったのが1976年なので、ご意見番が居なくなってから品質が低下したという話もあるがあくまでも推察に過ぎない。しかしあり得ない話ではない。

73年のファリオクラブと92年のファリオクラブではブランクの太さが違う。
73年製のほうが細身で、ロッド重量も15g程軽く仕上がっている。

70年代のロッドと80年代中期以降のロッドを持ち比べてみた場合、感覚的な事だが違いがある。
たとえて言うなら振らずに水平に持った感じが、70年代は鉄パイプを持っている感じで、もう片方は木刀を持っている感じと表現すればよいだろうか。なんとも判りにくい説明だと思うがこの程度しか思い浮かばなかった。
芯の通り方が違うと言えばよいのだろうか、何かが違う。どちらもシャキッとしてはいるが、70年代の方がもっと背筋が通ってピシッとしている様に感じるのだ。

竹材の違いだけでなく塗装の違いも影響していると思う。リッツはロッドアクションに影響する事などは極力抑えていたようだ。無駄な装飾は一切省き、軽快なアクションを出すことでロッド本来の性能を100%発揮させるように作られていたのではあるまいか。
ペゾンの仕上がりが質素になっているのはそういった理由があるのではないだろうか。

70年代のペゾンは塗装が薄いためガイドのスレッドが痛みやすい。サワダから購入した方はアクションが変わるのを嫌いそのまま使用している方が多いと思うが、他から購入した物などは厚く塗装されているロッドが多いようだ。80年以降はラインによる摩耗に対処するため厚いコーティングが施されている事も考えられる。
サワダが「P&S」マークを入れ、オリジナルデザインのロッドのみを取り扱っていますと謳った理由は塗装なども含めてその辺に違いがあるのではないかと推察している。
しかし実際に違いがあるのかどうかは確かめていないので不明である。
ボクは「スーパーマーベルMk2」の79年と88年を持っている。
アクションを比較した場合、微妙に違うような気もするがどちらもキャスティング能力は遜色がない。振り抜けが70年代の方が早いように感じられるが、先入観からそう感じるだけかもしれない。

シャルル・リッツの他にデュボスがデザインしたロッドもある。
「セントルイス」はデュボスがデザインしており、ペゾン社が勝手にPPPシリーズに入れてしまったためリッツとの間でもめ事が起きたらしいが、ロッドに求める性能の考え方がリッツもデュボスも同じだったため和解して丸く収まったという話を以前本で見たことがある。それ以降デュボスデザインの「ブレトンビリエール」と「サリー」も加わったようだ。
リッツの晩年はマリオ・リカルディもロッドデザインに携わったようだ。
75年から発表された「ロイヤル」シリーズはマリオが担当したようだし、リッツが亡くなった後の77年にはマリオデザインの「スピードキャスト1」と「スピードキャスト2」が発表になり、79年には「ミラージュ」が発表された。
沢田さんデザインの「ポルティエール」も同時期にプロトタイプの製作が始まっていたようだ。
リッツが亡くなって、ペゾン社も変革する必要があったのだろう。

80年から85年までは何故かしらロッドに関してのデータが不足している。
シリアルナンバーで判別しにくいことも理由なのだが、なにか年代を特定する手だてがあるとすればロッドチューブの違いだろう。

ちなみにボクが知る限りでは、73~4年から79年までの物は塩ビ管に布袋が被せてある物が多い。カバーの布袋もオレンジとベージュがあり、袋を閉じるための紐に分銅が着いている。後期は袋を閉じるための紐に分銅が着いていない。

1980年頃にはロッドチューブにスチール管が使われるようになったようだ。
60年代にも管に布袋を被せているものもあったようだが、80年以降は剥き出しのスチール管か、塩ビ管にペゾン社のステッカーが張ったものが主流になっていると思われる。
スチール管は年代で色が変わっており、緑(7?年~8?年)→茶(8?年~84年)→青(85年~90年)→黒(90年~)となっている。数は少ないがシルバーのスチール管もある。

また86年頃からブランクの接着部分に筋が入るようになった。接着剤が変更された可能性があります。
他にもブランクの塗装やガイドのスレッド部分の塗装も厚さが違う。
70年代は極薄く塗装されているため糸目が凸凹しているが、86年以降はその頃のものよりも厚めにかけられている。
86年はブランクに記入している字体も変わっているし、90年以降になると更に別な字体になっている。

シリアルナンバーもPPPシリーズにおいては決まった法則が無いようだ。
ボクはシリアルナンバーを解析しようと思い、何人もの方々から協力いただき、購入時期とシリアルナンバーを調べてみた。現在は76本のデータがある。
幾つかのタイプでは74年以降80年代初めまではシリアルナンバーからおおよその製造年代の目安が判るようになってきたものもある。

1985年以前のモデルは各タイプそれぞれに1番から順にナンバリングされているようで、生産本数の多いファリオクラブなどは3000番台まである。
1985~86年以降のモデルはシリアルナンバーの最初の二桁が製造年を表している。
80年代後半には他社の参入や並行輸入されるようになり、サワダでは自社扱いと判別できるように「P&S」マークをバットのトリコロール付近に記入するようになった。
サワダでは95年のマインドアングラー誌で紹介したのが最後で、それ以降は品質低下のために取り扱いを止めたようだ。


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