リールの巻き手はどっち?

フライリールを巻く手は僕の場合自分なりに理由があって、ケースバイケースで使い分けている。
自分の場合は、渓流は左巻きが基本。穏やかな渓流は右巻き。
シューティングヘッドを使うリールは右巻き。

シューティングヘッドを使う場合はダウンクロスの釣りになり、一つのランを釣り終えるまでキャスティングレンジはそれほど変化するものではありません。
ラインをリールに巻き取るのは魚がヒットして取り込む時と、移動のために出ているラインを全て回収する時くらいのものです。
僕の場合長いラインを素早くリールに巻くのには、右手のほうがスムーズに出来る。
また、本流域の大物とのやり取りではファイトを続けると取り込みを終えた頃には腕が痺れてくる時もある。
そうそういつもある事ではないが、右腕が疲れてしまうとその後のキャスティングに支障がでるような気もするのでできれば避けたい。
となればファイトは左手、リーリングは右手という事になろう。
一方、渓流の場合はアップストリームにキャストする場合がほとんどです。プレゼンテーション後はフライラインを速やかに手繰る必要が出てくる。
しかもキャスティングレンジが頻繁に変化する為、ラインの長さ調整も常に必要になってくるのが渓流の釣り。
渓流は流れが速く、浮いているフライラインはあっという間に弛んで下ってきます。
のんびり構えていて自分の下流へ行ってしまったらさあ大変。下流の落ち込みにでも潜ってしまったら最悪です。
なのでラインを回収するのも迅速にやる必要があります。
フライラインを手繰る行為はラインストリッピングと呼ばれ、ロッドハンドの人差し指の腹とグリップのコルクの間にフライラインを挟んで滑らないようテンションを掛けながらロッドハンドとは別の手で手繰ります。
数メートルものラインを素早く回収する場合、30cm~40cmほどの輪を幾重も作りラインハンドに持ちます。
ゆるい流れでラインを回収するならば、ハンドツイストやパーミングも良い方法で、自分は良く使います。
小場所をテンポ良く釣り上がるにはハンドツイストはとても有効です。
余計に出てしまった必要の無いラインは手に持っているよりもリールに巻いておくほうがトラブル防止につながり、釣りに集中できます。
ポイントまでの距離分よりも長くラインを引き出して足元に垂らしているとろくな事はありません。
石や草に引っかかったり、フェルトの靴底でフライラインを鑢のような川石に擦りつける事になってしまいます。
最悪の場合、フライラインのコアが見えるほどの深い傷をつけることもあるし、汚れる原因にもなります。
ラインをリールに巻き込むには、ロッドハンドと違うほうの手でリールを巻けばロッドを持ち替えずに済みます。
持ち替えるという、このちょっとした動作が有るのと無いのとでは何かが違う。
自分はこのちょっとした動作がとても煩わしかったりするのだけど、慣れなのかもしれない。

僕は長い間(といってもたかだか十数年くらいですが)渓流用のリールは全部左巻きでした。
左巻きに慣れているので不便は全く感じないし、変える必要も無かったんだけど、昨年秋にふとしたきっかけで右巻きリールも使うようにしてみた。
実は昨年から気になっていたことがあっての事だ。
近年はシングルハンドロッドの場合、国内国外ともに左巻きで使用されている方が多くなっているように思えるが、フライフィッシング発祥の地、英国では当時右巻きが主流だったのは何故か?
まぁどっちでもいいような事だが気になってしまい調べてみる事にした。
まずはyoutubeで英国の鱒釣り動画をあれこれと見ることから始めた。
英国の鱒釣りはチョークストリームと呼ばれる落差のない穏やかな水路のような流れでのフライフィッシングが主である。
ドライフライフィッシングはアップストリームキャスト以外許されないらしい。
フライラインは下流へと流されてくるため、これを左の掌に小さい輪を作りながら握りこむパーミングというやり方で回収していく。
魚の定位置を見つけてプレゼンテーションするため、流し終えるまでの距離はそれほど長いものではなさそうだ。
パーミングされるラインの量も2~3m程度なのだろうか。
魚がフッキングした後は、パーミングされたフライラインは鱒に引っ張られて徐々に送り出される。もちろんラインを引きずって行けるだけの力のある鱒だけなのだが。
ラインが掌から無くなってからリールファイトが始まる。
左手が自由になってからリールを巻くのなら、持ち替えずに済む左手でリールを巻けば良いのにと思うのだが、他に秘密があるに違いない。
何事もルールの有る英国の鱒釣りだから、もしかしたら「リールは利き手で巻くもの」という決まりごとが有るだけかもしれない。
しかし何か利点が無いものか少ない脳みそで考えた結果思いついたのはこういうことだった。
折り畳まれたラインを左掌に持ったままロッドを左手に持ち換える事が出来、しかもその状態のまま右手でリールを巻いてパーミングされたラインをリールに巻き込むことが出来るという事ではないか。
そうすれば足元に余分なフライラインを垂らさずに済む。
さっそく試してみたところ、思ったとおりであった。
それが正解かどうかは判らないけれど、使える技術ではある。
止水の釣りや流れの穏やかな川の釣りにはピッタリだし、慣れてくれば渓流でも使えるのではなかろうか。
しかし時として渓流魚は、上流から方向転換し瞬時に下流へ下ってくるヤツもいて、そんな時には大急ぎでラインを手繰らなければならない。
こんな時にはパーミングよりもラインハンドで手繰るのに限る。
何事も臨機応変に対処しないとね。

最近読んだ「川からの手紙」で田渕さんはリールファイトの重要性を仰っていた。
魚に対する礼儀とフライフィッシングの正しい愉しみ方が、リール一つとってみてもあるのですね。
僕が知らないだけで、他にもフライフィッシングならではの愉しみ方ってものがあるような気がしてならない。
気着かずして過ごしても不自由はしないだろうし、誰に迷惑を掛ける訳でもない。
でも折角の愉しみを知らずに通り過ぎるのは勿体無いことではないだろうか。
まぁこんな事が楽しいと思う僕は変人なのだろう。
それでもまた新たな愉しみを見つけてみたいものだ。
You-Tube徘徊
※Hans Gebetsroitherの読み方は「ハンス・ゲベーツロイター」と読むのが正しいようですので訂正させて頂きます。平成26年3月30日※
昨日今日と真冬日で強風です。
今更ながらですがYou-Tubeにはまって徘徊してました。
英語判りませんが、洋モノから物色です。
1980年英国ケネット川の鱒釣り。ドキュメンタリーで4部作です。
バンブーロッド(ペゾン?)使ってます。
http://www.youtube.com/watch?v=GJlMS2GfkTc&feature=related
ジム・ハーディーが語ってます。
一瞬だけ出てくる川でのキャスティングシーンはお見事ですねー!
これがhardy流のキャスティングなのでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=Jyc0QQ0cup4&NR=1&feature=endscreen
ストーリー仕立てですが、美人のおねいさんは何だったのでしょう?
約80分の大作です。英国の風景も楽しめました。
http://www.youtube.com/watch?v=1r2nRfnpWxw&feature=related
英国のアウトドアスポーツ番組。
テスト川を背景に、Mick Lunnって方が語っております。ランズパティキュラのウイリアム・ランの末裔では?
字幕が無いので何を言ってるかさっぱりです。悔しー。
http://www.youtube.com/watch?v=Ivjfxk7RljU&feature=BFa&list=ULf1_QV2fzGD8&lf=mfu_in_order
英国から離れまして、ハンス・ゲーベッツロイターのオーストリアはトラウン川を検索。
シルバーヘアーの年配の釣り師に達人の匂いを感じました。
派手さは無いけど、この雰囲気を醸し出すには相当の年季が入っているんでしょうね。
日本にもありそうな渓相なので、英国よりも親近感を感じました。
http://www.youtube.com/watch?v=bPJLc25nB98&feature=related
アメリカはGaly BogerのFlyFishingレッスンのビデオ発見。
ゲーリー・ボーガーのウエイディングシューズ(アルティメイト)履いていますが、どのような方か存じませんでした。
出会えて嬉いです。ベージュのHATで出てきたので、自分かと思いドキッとしました(笑
時代を感じさせる映像ですが、基本通りのレクチャーのようです。
英語判りませんが、内容は大体判りました(笑
http://www.youtube.com/watch?v=uvSDjHgo0UY&feature=related
他にも沢山見ましたが、気になったのだけ備忘録代わりに載せました。
日本に閉じこもっていては駄目だね。
海外の事も知っておかないと。
あーヨーロッパ行きてー!
昨日今日と真冬日で強風です。
今更ながらですがYou-Tubeにはまって徘徊してました。
英語判りませんが、洋モノから物色です。
1980年英国ケネット川の鱒釣り。ドキュメンタリーで4部作です。
バンブーロッド(ペゾン?)使ってます。
http://www.youtube.com/watch?v=GJlMS2GfkTc&feature=related
ジム・ハーディーが語ってます。
一瞬だけ出てくる川でのキャスティングシーンはお見事ですねー!
これがhardy流のキャスティングなのでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=Jyc0QQ0cup4&NR=1&feature=endscreen
ストーリー仕立てですが、美人のおねいさんは何だったのでしょう?
約80分の大作です。英国の風景も楽しめました。
http://www.youtube.com/watch?v=1r2nRfnpWxw&feature=related
英国のアウトドアスポーツ番組。
テスト川を背景に、Mick Lunnって方が語っております。ランズパティキュラのウイリアム・ランの末裔では?
字幕が無いので何を言ってるかさっぱりです。悔しー。
http://www.youtube.com/watch?v=Ivjfxk7RljU&feature=BFa&list=ULf1_QV2fzGD8&lf=mfu_in_order
英国から離れまして、ハンス・ゲーベッツロイターのオーストリアはトラウン川を検索。
シルバーヘアーの年配の釣り師に達人の匂いを感じました。
派手さは無いけど、この雰囲気を醸し出すには相当の年季が入っているんでしょうね。
日本にもありそうな渓相なので、英国よりも親近感を感じました。
http://www.youtube.com/watch?v=bPJLc25nB98&feature=related
アメリカはGaly BogerのFlyFishingレッスンのビデオ発見。
ゲーリー・ボーガーのウエイディングシューズ(アルティメイト)履いていますが、どのような方か存じませんでした。
出会えて嬉いです。ベージュのHATで出てきたので、自分かと思いドキッとしました(笑
時代を感じさせる映像ですが、基本通りのレクチャーのようです。
英語判りませんが、内容は大体判りました(笑
http://www.youtube.com/watch?v=uvSDjHgo0UY&feature=related
他にも沢山見ましたが、気になったのだけ備忘録代わりに載せました。
日本に閉じこもっていては駄目だね。
海外の事も知っておかないと。
あーヨーロッパ行きてー!
ニンフの釣りについて
ニンフ釣りは今まで敬遠していたけれど・・

太平洋側の川は川底に石が無く、樋のような流れで押しの強い流れが多い。
川底に定位している魚にはドライやウエットでは不利である。
そこでこのような落差のない川を釣るためにニンフを始めてみる気になり、昨年9月からニンフフィッシングに挑戦してみた。
最初はレッドワイヤを仕込んだ重たいニンフをトレーラーで使ったり、マーカーも試してみた。
しかしキャスティングが不自由になるのがどうしても我慢ならない。
しかもマーカーを使うことに対して抵抗感は拭えない。
そこで年末にフランク・ソーヤーのスタイルを研究してみた。
フランク・ソーヤーのニンフフィッシングはアップストリームの釣りで、ニンフフライは鉛は使わず、極細のカッパーワイヤーのみで重みを付ける。
細めのボディーに仕上げ、沈みを良くしている。
OFFシーズンにはソーヤーニンフとして有名な、フェザントテールニンフ・スウェーディッシュ・キラーバグを巻いた。
アップストリームのウエットフライと同じ要領だろうことは想像できた。
3月解禁からの釣行はニンフとウエットで釣りをした。
ソーヤーニンフは軽いためキャスティングには支障がなかった。

アップストリームで落ち込みにキラーバグをキャストした。
流れ下るフライラインが上流に引き込まれ、はっきりとしたアタリがでた。

キラーバグで3匹のヤマメを釣った。
落ち込みのようなポイントであれば、フライを沈めるのは容易かったが、平坦な流れではアップストリームに投げても思ったより沈まないという事が判った。

キラーバグの効果を試すために管理釣り場でも試してみた。
沈下速度の速いビーズヘッドの方が食いはよいのだが、ゆっくりとサスペンドしながらのキラーバグには興味をもって近づくだけ。そこで少し動きを与えると猛然と鱒が襲いかかる。
ソーヤーの言う、魚の目の前でロッドを煽ると魚が釣れるというのは本当だった。
その後の渓流釣行もニンフとウエットを半々で釣りをした。
どちらが有利か試したかったからだ。
水量の多い川では、ソーヤーニンフでは底まで沈みきれず、ビーズヘッドニンフやレッドワイヤーを巻いたニンフも使ってみた。
アップストリームといえどもフライラインの抵抗によって沈みが悪くなり底が取り辛く、思ったポイントへ届かせるためにはラインをできるだけ水の上に置かないような至近距離のアウトリガースタイルが有利だった。
完全に餌釣りと同じである。
ならば水量の少ない渓流域はどうかというと、今度は複雑な流れにより、思ったようなドリフトが出来ない。
しかもフライサイズは小さいし、ウエットよりもアピール度が少ないように感じてしまう。
速い流れの底に早く沈めようとすれば、アウトリガースタイルに歩があるものの、静かな流れであればアップストリームでイメージ通りのドリフトは可能であった。

静かなプールをアップストリームで釣る。
ウエットと同じく、ラインにはっきりとしたアタリがでてフェザントテールニンフをくわえた。
渓流を釣るとウエットフライの方が明らかに有利に思える。
ウエットフライはいろいろな流しかたが出来る。誘えることが最大の利点である。
しかもドロッパーとリードフライを使うことにより、更に効果が大きくなる。
水面のフライと水中のフライが異なる層で魚を誘う。
ウエットフライの魅惑的な泳ぐ姿が魚を挑発するのだとあらためて判る。

この日はウエットの方が釣れた。渓流域ではウエットフライの方が有利であると確信した。
チョークストリームとフリーストーンの違いはあるようだ。
生息する餌となる虫の生態や、それにあわせ、魚の行動も変わってくるだろう。
フランク・ソーヤーは、エイヴォン川の鱒釣りでニンフが良くなるのは7月からと言っている。
ライズしている魚や、水中で捕食している鱒を見つけてから、アップストリームで釣るのが英国のルールであるらしい。
ソーヤースタイルの釣りは、水面や水中で捕食している魚に対しての釣りに絞られているのではと気が着いた。
自分が今までやってきた早秋の釣りは明らかに状況が違う。
ならばサイトの釣りで試してみようと、やっと春らしい陽気になってきた日に出かけてみた。

このプールで浮いているヤマメを発見。
フェザントテールニンフを渕尻から7m程のプレゼンテーション。
1投目反応なし。
2投目は少し上流側へ投げた。魚が居る辺りを過ぎても反応がないため、少しロッドを煽ってみたところラインが引き込まれた。

それにしてもフェザントテールニンフはすぐに壊れる。
リリースした後は、流れ込みにフライをプレゼンテーションしてみた。
ラインが停まるが、半信半疑のアワセをしたためフッキングが浅く外れてしまった。
その後はブラインドの釣りで同じような静かなプールを釣るも反応がない。
ウエットに切り替えて釣り上がると、少ないながらも魚は反応する。
やはり日本の渓流はウエットの方が向いているようだ。
今日時点での見解は、ソーヤースタイルのニンフィングは、ライズしている魚に対してのドライフライの釣りと同じではないかと思われる。
サイトでの釣りはドライでも相当面白いのは確かだ。
ライズしている魚に気付かれないように、確実なプレゼンテーションが必要なので、とても神経を使うし、だから集中できる。
ドライフライと違い、ニンフフライを水中で確認することは至難であろうから、水中の鱒の挙動や、フライラインやリーダーの動きで魚がフライをくわえたことを感じなければならない。
そこがまたニンフフィッシングの醍醐味かもしれない。
シャルル・リッツがソーヤーのニンフィングを「フライフィッシング技術の頂点である」と言ったのも頷ける。
ソーヤー流のニンフィングを日本でやろうと思えば、サイトでの釣りになるでしょう。
それがソーヤーニンフの強みであろうからです。
冒頭に言ったような、押しの強い流れでも捕食している魚を見つければ、ソーヤースタイルも十分通用すると思われます。
しかし、底に沈んだ魚を釣るには、チェコニンフスタイルや、ダブルニンフスタイルに歩があるでしょう。
自分は今後もニンフの釣りをするならソーヤースタイルのニンフフィッシングを楽しんでいこうと思います。
きっとスリリングに違いありません。
また、より表層を狙うスキューズニンフにも興味を持ちました。
釣果よりも、フライフィッシングの歴史や技術を思考しながら、魚との出会いを楽しみたいと思っています。
自分のフライフィッシングは、キャスティングが楽しめる事が大前提だと言うことが、ニンフフィッシングを通して再認識できました。
今までもスタンダードパターンのフライにこだわってきたし、ロングリーダーも使わずに極力技術でカバーするような釣りをして来ました。
たくさん釣りたいならいろんな方法があるでしょう。
でもそこまでは求めません。
自分が満足するには納得のいく釣りが必要なのです。
多くを望まずとも、会心の釣り方で一匹の魚と出会いたい。
自分のフライフィッシングは痩せ我慢の釣りなのかもしれません。
なのでこれからも痩せ我慢をしながらでも、キャスティングを楽しみ、自分の好きなフライを使い、イメージ通りの釣りができれば満足です。
FIN

太平洋側の川は川底に石が無く、樋のような流れで押しの強い流れが多い。
川底に定位している魚にはドライやウエットでは不利である。
そこでこのような落差のない川を釣るためにニンフを始めてみる気になり、昨年9月からニンフフィッシングに挑戦してみた。
最初はレッドワイヤを仕込んだ重たいニンフをトレーラーで使ったり、マーカーも試してみた。
しかしキャスティングが不自由になるのがどうしても我慢ならない。
しかもマーカーを使うことに対して抵抗感は拭えない。
そこで年末にフランク・ソーヤーのスタイルを研究してみた。
フランク・ソーヤーのニンフフィッシングはアップストリームの釣りで、ニンフフライは鉛は使わず、極細のカッパーワイヤーのみで重みを付ける。
細めのボディーに仕上げ、沈みを良くしている。
OFFシーズンにはソーヤーニンフとして有名な、フェザントテールニンフ・スウェーディッシュ・キラーバグを巻いた。
アップストリームのウエットフライと同じ要領だろうことは想像できた。
3月解禁からの釣行はニンフとウエットで釣りをした。
ソーヤーニンフは軽いためキャスティングには支障がなかった。

アップストリームで落ち込みにキラーバグをキャストした。
流れ下るフライラインが上流に引き込まれ、はっきりとしたアタリがでた。

キラーバグで3匹のヤマメを釣った。
落ち込みのようなポイントであれば、フライを沈めるのは容易かったが、平坦な流れではアップストリームに投げても思ったより沈まないという事が判った。

キラーバグの効果を試すために管理釣り場でも試してみた。
沈下速度の速いビーズヘッドの方が食いはよいのだが、ゆっくりとサスペンドしながらのキラーバグには興味をもって近づくだけ。そこで少し動きを与えると猛然と鱒が襲いかかる。
ソーヤーの言う、魚の目の前でロッドを煽ると魚が釣れるというのは本当だった。
その後の渓流釣行もニンフとウエットを半々で釣りをした。
どちらが有利か試したかったからだ。
水量の多い川では、ソーヤーニンフでは底まで沈みきれず、ビーズヘッドニンフやレッドワイヤーを巻いたニンフも使ってみた。
アップストリームといえどもフライラインの抵抗によって沈みが悪くなり底が取り辛く、思ったポイントへ届かせるためにはラインをできるだけ水の上に置かないような至近距離のアウトリガースタイルが有利だった。
完全に餌釣りと同じである。
ならば水量の少ない渓流域はどうかというと、今度は複雑な流れにより、思ったようなドリフトが出来ない。
しかもフライサイズは小さいし、ウエットよりもアピール度が少ないように感じてしまう。
速い流れの底に早く沈めようとすれば、アウトリガースタイルに歩があるものの、静かな流れであればアップストリームでイメージ通りのドリフトは可能であった。

静かなプールをアップストリームで釣る。
ウエットと同じく、ラインにはっきりとしたアタリがでてフェザントテールニンフをくわえた。
渓流を釣るとウエットフライの方が明らかに有利に思える。
ウエットフライはいろいろな流しかたが出来る。誘えることが最大の利点である。
しかもドロッパーとリードフライを使うことにより、更に効果が大きくなる。
水面のフライと水中のフライが異なる層で魚を誘う。
ウエットフライの魅惑的な泳ぐ姿が魚を挑発するのだとあらためて判る。

この日はウエットの方が釣れた。渓流域ではウエットフライの方が有利であると確信した。
チョークストリームとフリーストーンの違いはあるようだ。
生息する餌となる虫の生態や、それにあわせ、魚の行動も変わってくるだろう。
フランク・ソーヤーは、エイヴォン川の鱒釣りでニンフが良くなるのは7月からと言っている。
ライズしている魚や、水中で捕食している鱒を見つけてから、アップストリームで釣るのが英国のルールであるらしい。
ソーヤースタイルの釣りは、水面や水中で捕食している魚に対しての釣りに絞られているのではと気が着いた。
自分が今までやってきた早秋の釣りは明らかに状況が違う。
ならばサイトの釣りで試してみようと、やっと春らしい陽気になってきた日に出かけてみた。

このプールで浮いているヤマメを発見。
フェザントテールニンフを渕尻から7m程のプレゼンテーション。
1投目反応なし。
2投目は少し上流側へ投げた。魚が居る辺りを過ぎても反応がないため、少しロッドを煽ってみたところラインが引き込まれた。

それにしてもフェザントテールニンフはすぐに壊れる。
リリースした後は、流れ込みにフライをプレゼンテーションしてみた。
ラインが停まるが、半信半疑のアワセをしたためフッキングが浅く外れてしまった。
その後はブラインドの釣りで同じような静かなプールを釣るも反応がない。
ウエットに切り替えて釣り上がると、少ないながらも魚は反応する。
やはり日本の渓流はウエットの方が向いているようだ。
今日時点での見解は、ソーヤースタイルのニンフィングは、ライズしている魚に対してのドライフライの釣りと同じではないかと思われる。
サイトでの釣りはドライでも相当面白いのは確かだ。
ライズしている魚に気付かれないように、確実なプレゼンテーションが必要なので、とても神経を使うし、だから集中できる。
ドライフライと違い、ニンフフライを水中で確認することは至難であろうから、水中の鱒の挙動や、フライラインやリーダーの動きで魚がフライをくわえたことを感じなければならない。
そこがまたニンフフィッシングの醍醐味かもしれない。
シャルル・リッツがソーヤーのニンフィングを「フライフィッシング技術の頂点である」と言ったのも頷ける。
ソーヤー流のニンフィングを日本でやろうと思えば、サイトでの釣りになるでしょう。
それがソーヤーニンフの強みであろうからです。
冒頭に言ったような、押しの強い流れでも捕食している魚を見つければ、ソーヤースタイルも十分通用すると思われます。
しかし、底に沈んだ魚を釣るには、チェコニンフスタイルや、ダブルニンフスタイルに歩があるでしょう。
自分は今後もニンフの釣りをするならソーヤースタイルのニンフフィッシングを楽しんでいこうと思います。
きっとスリリングに違いありません。
また、より表層を狙うスキューズニンフにも興味を持ちました。
釣果よりも、フライフィッシングの歴史や技術を思考しながら、魚との出会いを楽しみたいと思っています。
自分のフライフィッシングは、キャスティングが楽しめる事が大前提だと言うことが、ニンフフィッシングを通して再認識できました。
今までもスタンダードパターンのフライにこだわってきたし、ロングリーダーも使わずに極力技術でカバーするような釣りをして来ました。
たくさん釣りたいならいろんな方法があるでしょう。
でもそこまでは求めません。
自分が満足するには納得のいく釣りが必要なのです。
多くを望まずとも、会心の釣り方で一匹の魚と出会いたい。
自分のフライフィッシングは痩せ我慢の釣りなのかもしれません。
なのでこれからも痩せ我慢をしながらでも、キャスティングを楽しみ、自分の好きなフライを使い、イメージ通りの釣りができれば満足です。
FIN
キャスティングリズム

photo by tadanobu shindou
最近はDVDや動画サイトが普及したことにより、フライフィッシングの映像を見る機会が増えた。
いろいろな方の釣りを見ることが出来てありがたい。
気が付くのは一様にキャスティングサイクルが早いこと。
ラインスピードも速い。
自分の求めているキャスティングはもっとゆっくりとしたリズムのキャスティングである。
5年前までの自分は、スピーディーな釣りを志していた。
1kmの釣り場を1時間で釣り上がるような事をやっていたので、フォルスキャストもプレゼンテーションもラインスピードを上げていた。
必然的にラインベリーは真っ直ぐと張られたラインである。
高いロッドティップから目標まで、ピンと張ったラインが伸びて行くのを求めていた。
ミス無くプレゼンテーションが続くと、スピーディーな釣りについつい陶酔してしまうこともあった。
「釣れるリズム」というものがあるのではないかと、ずいぶん前に池田浩悦氏と話をしたことがあった。
サクラマス釣りでの事であったが、その頃はスピーディーな釣りをして如何にサクラマスにフライを見せられるチャンスを多く持てるかという事で、ほとんど休み無しで釣りをしていた。
さすがに一日中神経を張りつめて釣りは出来ない。
大事な時だけ集中できるように自分をコントロールしないと、終日保たなくなくなってしまう。
プレゼンテーションの時に特に集中し、後はリラックスしている。
サクラマスが釣れる時は、釣ろう釣ろうと神経が張りつめているときよりも、気が抜けているような時のほうが多い。池田さんもゆったりとした気分が大事だという。
それを意識してからと言うもの、殺気を消すようにゆったりとした気持ちで釣りをするようになった。
ドライフライの釣りでも同じくゆったりとした気持ちが大事で、殺気は宜しくないようだ。
水面のフライを注視する意識が薄れ、あらぬ方を見ていたりしたときに限って、大物がドライフライをくわえることは何度も経験がある。
渓流釣りでは「木化け、石化け」なる言葉がある。
これも殺気を消す技術に違いない。
以前に何度か池田浩悦氏と釣りに行く時にビデオカメラでお互いの釣りを撮影したことがあった。
お互いが写っているので比較するのに都合がよいのだが、明らかに違うのはキャスティングのリズムであった。
自分はロッドをピュッピュッと振り、慌ただしいように見える。
一方池田さんはゆったりとロッドを扱っている。
ゆっくりとしたリズムであるが、しっかりとラインを張りスラックの無いスロー気味なラインでキャスティングをする。あえてラインスピードを上げていないということに気が付いた。見ていて優雅という感じがする。
それからというもの、ゆったりとしたキャスティングリズムの釣りを心がけている。
早くロッドを振りながら釣りをすると、同じリズムでロッドを振るように体がコントロールされ、魚がフライをくわえたときの合わせの動作もついつい速くなってしまう。
細いティペットでは合わせ切れを起こすかもしれないし、ビュッと速いスピードで合わせるよりもスッとロッドを立てるような合わせの方がフッキングが確実に決まりやすい。
素早いフォルスキャストは傍目に格好良く写るかもしれないが、早く動くものは魚から目立ってしまう。
水面上からは鳥等の外敵が狙っていたりする為、常に水面上は気にしているであろう。
早く動く物は特に目立ってしまうので警戒されやすいのは当然である。
例えば野生動物が獲物に近づくときは、射程距離までは相手に気づかれないよう激しい動作はせず目立たぬよう静かに近づいていくものだ。
渓流を釣り歩くときも同じで、魚に感づかれないようにゆったりとした動作が必要になるのである。
魚が違和感を感じさせない距離で一度か二度のフォルスキャストをし、プレゼンテーションは必要最小限なラインスピードでシュートするのが最善のプレゼンテーションであろう。
ドライフライは水面上50cm程でターンを終え、フライが重力だけで水面に落下するようなプレゼンテーションが理想だと思っている。
本物の虫も重力で落下するのを考えれば、ドライフライのプレゼンテーションの理想は、ティペットのターンの力が完全に無くなってからの自然落下が大事になってくる。
ウエットフライの場合も、ラインスピードを抑えて、ターンが強くなりすぎないようにコントロールする。
フライがターンし終えたところが水面で、優しくスッと水中に馴染むようなプレゼンテーションが良いように思う。
水面に飛沫が上がるようなプレゼンテーションは特殊な場合に限って有効である。
厚く巻いたスタンダードパターンやスピナーパターンのドライフライを使って釣りをすると、ティペットが撚れるという話も未だによく聞くが、これもラインスピードが速すぎるのが原因である。
もちろん長すぎるリーダーシステムや、細すぎるティペットでは、ラインスピードを抑えたからと言って限界はある。
以上のようなことから、ドライフライもウエットフライも、ラインスピードを上げすぎてはデメリットが多い。
ラインスピードは状況に合わせて使い分ける事が大事で、無駄に早いラインを投げることは全く意味のない事である。
静かな動作で優雅にゆったりとしたキャスティングリズムは、傍目には緊張感に掛けるように見えるかもしれない。
しかし見るものを圧倒させるような凄味のあるキャスティングは、釣り向きではないようです。
ラインベリーの張ったスロースピードラインがフライフィッシングの奥義かもしれない。
いろいろな釣りの達人に共通しているのは、無駄のない落ち着きはらった動作である。
開高健氏曰く「悠々として急げ」が自然と行えるようになりたいものだ。
達人の一言 その三
「竿は高い位置で振れ。」
師匠に何年も前から何度も何度も言われ続けてきた言葉だ。

2004年2月。Photo by Mr.kuni
キャスティングの間はロッドティップの位置が高くキープされなければならない。
フォルスキャストの場合でもラインがターンする位置が地面に近くなればトラブルを誘発する可能性が高くなる。
しかしもっとも違いが出るのはプレゼンテーションの時だ。
シュートされたラインはいくら勢いがあっても最終的にティップの位置からベリーが水平に伸びることになる。
水面上50cmの位置で真っ直ぐ伸ばしきることが出来たとしても、ラインが水面に落ちる時間は短いものとなる。
同じ勢いのあるラインを水面上1mで伸ばせば水面に落下するのが若干遅くなる。
更に20m先を狙った場合でもティップが高い位置からシュートできれば斜めにラインを張ることが出来、更に落下するのが遅くなる。
時間的にはコンマ数秒の違いなのだろうが、この違いでナチュラルドリフトにかなり違いができる。
この差を知っている人は非常に少ないようだ。

2003年7月。Photo by Mr.mimix
何故かというとラインの落下速度の違いがハッキリと見えないからだと思う。
ラインの落下速度を遅くするテクニックを使ったことがことがなければドリフトの違いに気付かないのです。魚の居るところで試していただければフライのドリフトは目に見えるほど違うはずです。
答えは魚が出してくれます。
ロングロッドの利点は幾つもあるのですが、そのうちの一つの優位さはプレゼンテーションでラインを高い位置でキープできるからということも理由の一つです。
ロングロッドでは腕を低い位置で振ったとしてもショートロッドを使って高い位置で振るのと同じ位置にティップがキープできます。
しかし高い位置で振ろうと思うと常に肘が高い位置にあるので、一日竿を振ることはとてもきついはず。
だから常日頃からキャスティング練習をして鍛える必要があります。
キャスティング練習も楽な練習ばかりしていては終日の釣りに耐えられません。

2003年7月。Photo by Mr.mimix
師匠に何年も前から何度も何度も言われ続けてきた言葉だ。

2004年2月。Photo by Mr.kuni
キャスティングの間はロッドティップの位置が高くキープされなければならない。
フォルスキャストの場合でもラインがターンする位置が地面に近くなればトラブルを誘発する可能性が高くなる。
しかしもっとも違いが出るのはプレゼンテーションの時だ。
シュートされたラインはいくら勢いがあっても最終的にティップの位置からベリーが水平に伸びることになる。
水面上50cmの位置で真っ直ぐ伸ばしきることが出来たとしても、ラインが水面に落ちる時間は短いものとなる。
同じ勢いのあるラインを水面上1mで伸ばせば水面に落下するのが若干遅くなる。
更に20m先を狙った場合でもティップが高い位置からシュートできれば斜めにラインを張ることが出来、更に落下するのが遅くなる。
時間的にはコンマ数秒の違いなのだろうが、この違いでナチュラルドリフトにかなり違いができる。
この差を知っている人は非常に少ないようだ。

2003年7月。Photo by Mr.mimix
何故かというとラインの落下速度の違いがハッキリと見えないからだと思う。
ラインの落下速度を遅くするテクニックを使ったことがことがなければドリフトの違いに気付かないのです。魚の居るところで試していただければフライのドリフトは目に見えるほど違うはずです。
答えは魚が出してくれます。
ロングロッドの利点は幾つもあるのですが、そのうちの一つの優位さはプレゼンテーションでラインを高い位置でキープできるからということも理由の一つです。
ロングロッドでは腕を低い位置で振ったとしてもショートロッドを使って高い位置で振るのと同じ位置にティップがキープできます。
しかし高い位置で振ろうと思うと常に肘が高い位置にあるので、一日竿を振ることはとてもきついはず。
だから常日頃からキャスティング練習をして鍛える必要があります。
キャスティング練習も楽な練習ばかりしていては終日の釣りに耐えられません。

2003年7月。Photo by Mr.mimix
尺ヤマメ釣り
餌釣りをしているときから尺ヤマメは憧れだった。
しかし本流釣りが盛んになった昨今では40cmオーバーも珍しくはなくなった。餌の豊富な本流では、育つのも早いため30cmは珍しくないサイズなのだろう。
しかし、渓流域では8寸くらいがレギュラーサイズというところがほとんどだ。
渓流なら30cmを越えるサイズは大物と言って良いと思う。

#10のドライフライで日中に二本釣った。
ボクが渓流を始めた頃(昭和55年)はグラスロッドの全盛期で、カーボンロッドは高嶺の花だった。グラスロッドの4.5mが250g前後、当時のカーボンロッドでも5.4mで230g前後もあるので、片手で竿を持って釣りをするには限界の長さだった。
餌釣りで狙えるポイントは今と雲泥の違いがあり、尺ヤマメを渓流で釣ることは魚の多い当時でも難しかった。当然ボクも尺ヤマメを釣れない時期が長かった。
ところがあんなに釣れなかった尺ヤマメが一度釣れると、その後は苦労することなく尺ヤマメが釣れ始める。
大物釣りのコツみたいなものが判るのだろう。多くの人が同じような経験をしているようだ。
大物の居着く場所を読むことが出来るようになれば遭遇する機会が増えてくる。
達人名人はその存在を嗅ぎつける臭覚が発達している。
大物を釣れるようになって判ったことは、大物は以外とたくさんいるものだということ。
ただし巡り会えないことの方が多い。だから釣られずに大きく育つのだろう。
居るポイントでも出てこないのは、条件が伴っていなかったり、釣り人側のアプローチミスや魚にあった釣り方をしていない為だったり。
大物釣りは、運も必要だったりする。
いかに本流に尺ヤマメがたくさん居るとはいえ、毎年たくさん釣ることは容易ではない。
川が広くなれば、正確な技術が必要になってくるからだ。
渓流でも同じ事。川幅は狭いとはいえ、そこには卓越した技術がなければならない。
尺ヤマメを釣ることの難しさを、本当に判っているのは大物釣り師なのだ。
しかし本流釣りが盛んになった昨今では40cmオーバーも珍しくはなくなった。餌の豊富な本流では、育つのも早いため30cmは珍しくないサイズなのだろう。
しかし、渓流域では8寸くらいがレギュラーサイズというところがほとんどだ。
渓流なら30cmを越えるサイズは大物と言って良いと思う。

#10のドライフライで日中に二本釣った。
ボクが渓流を始めた頃(昭和55年)はグラスロッドの全盛期で、カーボンロッドは高嶺の花だった。グラスロッドの4.5mが250g前後、当時のカーボンロッドでも5.4mで230g前後もあるので、片手で竿を持って釣りをするには限界の長さだった。
餌釣りで狙えるポイントは今と雲泥の違いがあり、尺ヤマメを渓流で釣ることは魚の多い当時でも難しかった。当然ボクも尺ヤマメを釣れない時期が長かった。
ところがあんなに釣れなかった尺ヤマメが一度釣れると、その後は苦労することなく尺ヤマメが釣れ始める。
大物釣りのコツみたいなものが判るのだろう。多くの人が同じような経験をしているようだ。
大物の居着く場所を読むことが出来るようになれば遭遇する機会が増えてくる。
達人名人はその存在を嗅ぎつける臭覚が発達している。
大物を釣れるようになって判ったことは、大物は以外とたくさんいるものだということ。
ただし巡り会えないことの方が多い。だから釣られずに大きく育つのだろう。
居るポイントでも出てこないのは、条件が伴っていなかったり、釣り人側のアプローチミスや魚にあった釣り方をしていない為だったり。
大物釣りは、運も必要だったりする。
いかに本流に尺ヤマメがたくさん居るとはいえ、毎年たくさん釣ることは容易ではない。
川が広くなれば、正確な技術が必要になってくるからだ。
渓流でも同じ事。川幅は狭いとはいえ、そこには卓越した技術がなければならない。
尺ヤマメを釣ることの難しさを、本当に判っているのは大物釣り師なのだ。
狙って釣る
大物をよく釣る人はみんな狙って釣っているはずだ。
その存在を知っている人、もしくは予測出来る人のみがその魚を狙うことが出来る。
「狙って釣った」のと「偶然釣れた」のは大きな違いだ。

釣り仲間が釣った大ヤマメ。秋晴れの午後の日差しが黄金色に染める。
「釣りに行く回数が多いから釣れるんだ」という話を聴くことがあるが、これはある意味当てはまっている。
釣れる状況を知らない人でも、多くの回数釣りに行くことが出来れば条件の良い日にあたる可能性が高くなります。
特にイブニング狙いなんかだと魚の活性が高い状況にあたる場合が多いので、初心者でも大物に出会ってしまう事が多い。
多くの人がそうだと思うが、釣れる状況が判れば同じような時に狙うようになる。
しかし実際には良いときもあればライズが全くないときもあるから、闇雲に通っても以前と同じ方法では釣れないことも出てくる。
それでもいろいろと試行錯誤して新しい方法が見えてくることもある。そうやって経験を積んで覚えていくのですね。
偶然釣れた人は大物との出会いはその後しばらく無いだろう。
狙って釣れる人は毎年大物を釣ることが出来る。
狙って釣れる人は、釣れる状況を知っているし、釣る術を知っているから良い条件の日に釣りができれば確実に釣り上げる。
良い条件の日にたくさん釣りができる熟練者ほど大物をたくさん釣ることが可能になるということになりますね。
知らない人が闇雲に回数通うのとは桁が違います。
それでも条件の悪い日は、いかに狙って釣れる人だとしても大物と出会う可能性は低くなる。
しかしそんな状況でも、達人が釣りをすると魚が出てきたりするから驚きです。
もはや技術とかの域を超越している様な気さえしてきます。
何れにせよ、大物とたくさん出会うにはたくさん釣りをするって事ですね。

2006年6月17日、狙って釣ったサクラマス。
その存在を知っている人、もしくは予測出来る人のみがその魚を狙うことが出来る。
「狙って釣った」のと「偶然釣れた」のは大きな違いだ。

釣り仲間が釣った大ヤマメ。秋晴れの午後の日差しが黄金色に染める。
「釣りに行く回数が多いから釣れるんだ」という話を聴くことがあるが、これはある意味当てはまっている。
釣れる状況を知らない人でも、多くの回数釣りに行くことが出来れば条件の良い日にあたる可能性が高くなります。
特にイブニング狙いなんかだと魚の活性が高い状況にあたる場合が多いので、初心者でも大物に出会ってしまう事が多い。
多くの人がそうだと思うが、釣れる状況が判れば同じような時に狙うようになる。
しかし実際には良いときもあればライズが全くないときもあるから、闇雲に通っても以前と同じ方法では釣れないことも出てくる。
それでもいろいろと試行錯誤して新しい方法が見えてくることもある。そうやって経験を積んで覚えていくのですね。
偶然釣れた人は大物との出会いはその後しばらく無いだろう。
狙って釣れる人は毎年大物を釣ることが出来る。
狙って釣れる人は、釣れる状況を知っているし、釣る術を知っているから良い条件の日に釣りができれば確実に釣り上げる。
良い条件の日にたくさん釣りができる熟練者ほど大物をたくさん釣ることが可能になるということになりますね。
知らない人が闇雲に回数通うのとは桁が違います。
それでも条件の悪い日は、いかに狙って釣れる人だとしても大物と出会う可能性は低くなる。
しかしそんな状況でも、達人が釣りをすると魚が出てきたりするから驚きです。
もはや技術とかの域を超越している様な気さえしてきます。
何れにせよ、大物とたくさん出会うにはたくさん釣りをするって事ですね。

2006年6月17日、狙って釣ったサクラマス。
スピナー
最近ではあまり見かけないドライフライパターンではあるがボクは好んで使う。
メイフライのように左右に羽を伸ばし、いかにもフライらしく格好いい。

3年ほど前にタイイングしたフライの画像があったので載せてみた。デジカメが出始めた頃に仕事用に買ったEPSONの120万画素位のデジカメで撮ったもの。天地はトリミングしております。解像度が低いと出来の悪さが判らなくて都合良いですね(笑
「スピナーじゃなきゃ釣れない」っていうことで選んでいる訳ではなくて、スピナーを使って釣りたいから選ぶんだよね。
スピナーパターンをくわえて上がってきた魚を見ると、してやったりという喜びが大きい。



2003年7月、スピナーの秀逸パターン「ワイルドキャナリー」#10でフッキングしたヤマメ
タイイングをするのに、専用のマテリアルが何種類も必要だったりするからとても手間の掛かるフライだ。
ウイングの形の良いものや、ボディーにちょうど良いもの、張りのあるテール材など専用のマテリアルが必要となる。
適したマテリアルを探すだけで断念せざるを得ないスピナーパターンも多い。
なにもそこまでしてスピナーにこだわらなくても良いようなものだが、やはり趣味の世界はこだわりを持って遊んだ方が楽しいよね。
結局は自己満足の世界なんだから自分流で行きたいと思う。フライフィッシングらしい粋な釣りをしたいものだ。
メイフライのように左右に羽を伸ばし、いかにもフライらしく格好いい。

3年ほど前にタイイングしたフライの画像があったので載せてみた。デジカメが出始めた頃に仕事用に買ったEPSONの120万画素位のデジカメで撮ったもの。天地はトリミングしております。解像度が低いと出来の悪さが判らなくて都合良いですね(笑
「スピナーじゃなきゃ釣れない」っていうことで選んでいる訳ではなくて、スピナーを使って釣りたいから選ぶんだよね。
スピナーパターンをくわえて上がってきた魚を見ると、してやったりという喜びが大きい。



2003年7月、スピナーの秀逸パターン「ワイルドキャナリー」#10でフッキングしたヤマメ
タイイングをするのに、専用のマテリアルが何種類も必要だったりするからとても手間の掛かるフライだ。
ウイングの形の良いものや、ボディーにちょうど良いもの、張りのあるテール材など専用のマテリアルが必要となる。
適したマテリアルを探すだけで断念せざるを得ないスピナーパターンも多い。
なにもそこまでしてスピナーにこだわらなくても良いようなものだが、やはり趣味の世界はこだわりを持って遊んだ方が楽しいよね。
結局は自己満足の世界なんだから自分流で行きたいと思う。フライフィッシングらしい粋な釣りをしたいものだ。
負けず嫌い
魚釣りでも何でもそうだが、上達するには負けず嫌いな気持ちがあったほうがいい。
勝ちたいと思うからこそ努力する気にもなるのだろう。
しかし、フライフィッシングに関して言えば、キャスティングトーナメントや釣り堀での数釣り大会などを除けば勝ち負けがハッキリとは見えないものだ。
そうするとなると、いったい何処に基準を置いたらよいのだろう。
一般的に魚釣りの場合は釣果の数や大きさを比較しがちだ。
フライフィッシングの場合は他にもキャスティング技術やタイイング技術も比較の対象となる。
フライフィッシングといってもさまざまな釣りのスタイルがあるから、単純に比較できないところがまた面白い。

ボクはこう考える。
釣りスタイルがどうであれ他人の釣果や技術は現実なのだから、それを素直に認め自分がどうあるべきかを考えることが大切なのではないだろうか。
何も真似する必要はない。他人の結果は秤の目盛りであって目標のひとつにすればいい。
他人の結果のみならず、自身の結果も冷静に見つめることが出来れば、自分の目指すものがハッキリとしてくるだろう。
「敵を知り己を知れば百戦危うからずや」
他人と比較することも必要な事だが、今の自分を知ることの方がもっと重要なことだ。
釣りのテクニック、キャスティング、タイイングなど自分は上手いと思った時点で進歩が止まってしまう。
自分の未熟さが判ればこそ上達する為に努力できるんだ。結局のところライバルは自分自身なんだよね。
勝ちたいと思うからこそ努力する気にもなるのだろう。
しかし、フライフィッシングに関して言えば、キャスティングトーナメントや釣り堀での数釣り大会などを除けば勝ち負けがハッキリとは見えないものだ。
そうするとなると、いったい何処に基準を置いたらよいのだろう。
一般的に魚釣りの場合は釣果の数や大きさを比較しがちだ。
フライフィッシングの場合は他にもキャスティング技術やタイイング技術も比較の対象となる。
フライフィッシングといってもさまざまな釣りのスタイルがあるから、単純に比較できないところがまた面白い。

ボクはこう考える。
釣りスタイルがどうであれ他人の釣果や技術は現実なのだから、それを素直に認め自分がどうあるべきかを考えることが大切なのではないだろうか。
何も真似する必要はない。他人の結果は秤の目盛りであって目標のひとつにすればいい。
他人の結果のみならず、自身の結果も冷静に見つめることが出来れば、自分の目指すものがハッキリとしてくるだろう。
「敵を知り己を知れば百戦危うからずや」
他人と比較することも必要な事だが、今の自分を知ることの方がもっと重要なことだ。
釣りのテクニック、キャスティング、タイイングなど自分は上手いと思った時点で進歩が止まってしまう。
自分の未熟さが判ればこそ上達する為に努力できるんだ。結局のところライバルは自分自身なんだよね。
羨望と欲望の狭間で
ボクも含めて多くの釣り人は大物を釣りたいと常に願っているはずだ。
自分が釣れば大喜びだが、他人が釣ったものならば「羨ましいーっ」て思うだろう。
これは嫉妬ではなく、「自分も釣りたーい!」っていう欲望の現れなんだ。大物をばらした時にわき起こる悔しい感情と似ているような気もする。自分が釣ることが出来なかったことがショックなんだね。もっとも、バラシた時のほうが数倍ショックが大きいが・・・

以前達人と釣りに行ったとき運良く自分に尺ヤマメが釣れた。
達人は「さすがだねー、おめでとう」と祝福してくれた。
ボクがそのポイントを先にやったため釣れたのだから、少し恐縮していると、達人曰く「自分がそのポイントをやっていれば自分に釣れただろうはずの魚だから、一緒に行った人が釣ったのは自分が釣ったのと同じ。そう思えるんだよ」と。
ボクの場合は「先にやっていれば釣れたかもしれない」だが達人ともなると「先にやっていれば当然のように自分が釣っているはず」という自信が伺える。
確かに達人が尺ヤマメを釣るシーンを目撃したことがあるが、プレゼンテーションやナチュラルドリフトなどが完璧なのだから釣れて当然に思える。
釣れるべくして釣るのだから、そのあたりが達人たる所以なのだろう。ボクはいつになったらその境地へ辿り着けるのだろうか・・・
自分が釣れば大喜びだが、他人が釣ったものならば「羨ましいーっ」て思うだろう。
これは嫉妬ではなく、「自分も釣りたーい!」っていう欲望の現れなんだ。大物をばらした時にわき起こる悔しい感情と似ているような気もする。自分が釣ることが出来なかったことがショックなんだね。もっとも、バラシた時のほうが数倍ショックが大きいが・・・

以前達人と釣りに行ったとき運良く自分に尺ヤマメが釣れた。
達人は「さすがだねー、おめでとう」と祝福してくれた。
ボクがそのポイントを先にやったため釣れたのだから、少し恐縮していると、達人曰く「自分がそのポイントをやっていれば自分に釣れただろうはずの魚だから、一緒に行った人が釣ったのは自分が釣ったのと同じ。そう思えるんだよ」と。
ボクの場合は「先にやっていれば釣れたかもしれない」だが達人ともなると「先にやっていれば当然のように自分が釣っているはず」という自信が伺える。
確かに達人が尺ヤマメを釣るシーンを目撃したことがあるが、プレゼンテーションやナチュラルドリフトなどが完璧なのだから釣れて当然に思える。
釣れるべくして釣るのだから、そのあたりが達人たる所以なのだろう。ボクはいつになったらその境地へ辿り着けるのだろうか・・・